『わたしの神』 ルツ記1章
飢饉の難を逃れモアブに越してきたナオミは相次いで夫と息子を亡くした。ナオミはモアブ人の嫁たちに実家に帰り再婚するよう勧めた。しかし、ルツは義母と共にベツレヘムへ行くことを選んだ。 『あなたの神はわたしの神』ルツの信仰を表す告白でもある。 何が彼女を決意させたのか。ご利益宗教や因果論では理解できない。嫁ぎ先の家族との関わりの中で信仰者の姿から真の神を見たのであろう。ナオミの故郷でルツは買い戻しの権利のある親戚ボアズに出会う。「あなたの裾(翼)で覆ってください(守ってください)」ボアズはルツを贖い、夫婦となる。二人の間に子供が生まれその系譜はイエス様に繋がっていくところに、神様の深いご計画と導きを感じさせる。
神に対する背信と悔い改めを繰り返した士師の時代にあって民衆の中に信仰が根付いていたことを思わせるルツ記。時代が下っても愛され読み継がれてきた理由に、姑ナオミと嫁ルツの互いをおもんばかる麗しい関係と、ナオミの言葉にひたむきに従うルツの姿に信仰者の模範を見出したからではないでしょうか。
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