いのちのパン」ヨハネ6:32〜51
五千人以上の群衆にパンを食べさせた奇蹟の後、多くのユダヤ人達は「この人こそ、世に来るべき預言者(申命記の中でモーセが遣わすと言った)だ」と、イエスについて来ようとしました。しかしその動機は「この人と一緒にいたら食いはぐれぐれない」というものであることを見抜いたイエスは、「朽ちない食物のために働くがよい」「天からのまことのパンを与えるのは、私の父である」「神のパンは天から下ってきて、この世に命を与える」と話されました。「私が命のパンである」というのは、神ご自身を表す『エゴーエイミー(私はあるものだ)』と同じ宣言でした。さらに「私が与えるパンは、世の命のために与える私の肉である」という言葉に弟子達の多くは「これはひどい言葉だ」と去って行きました。残った弟子達もイエスの言葉を全て理解していたわけではありません。私達も救い主のことを全部理解したから洗礼を受けたわけではありません。むしろ大半の人達は聖書のことを十分に知らないまま洗礼を受け、信仰生活を送る中で教えられ、真理を知る喜びを味わっていくのです。理解に先立って「イエスの言葉を信じ」従って行ったのです。イエスは、いのちのパンを食する者は、いつまでも生きると繰り返し語られます。イエスが私達に与えて下さるものは、終わりの日のよみがえりです。十字架から復活されたお方を信じることによって、キリストが再び来られる時、私達も朽ちない復活の体となり、永遠の命を得ることができるのです。「こんな話聞いていられない」と離れて行くのではなく、今日理解できなくても、理解できるその時までこの大切な真理を心に留め、なおこの道にとどまることができますように。
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