5/21説教「養われる神」列王記下4章1?7節
エリシャの仲間である一人の預言者が亡くなりました。妻と2人の息子、それと借金を残して世を去ったのです。その借金によって息子たちは債権者に奴隷にされそうです。預言者の妻はエリシャを訪ね、神を信じ仕えていた者とその家族の境遇を訴えました。預言者に何がしかの地位や生活の保障があったわけではありません。生活が好転することなく借金は増え続け、このような次第に陥ったのです。エリシャは債権者の律法違反(同胞を奴隷にしてはならない)に憤慨して貸主に交渉したり、義人が生きて行くのに困難な世の構造を改革しようとはしませんでした。ただ彼女に、今手元に何があるか尋ねました。残っていた物は僅か1瓶の油だけです。エリシャは隣人からありったけの器を借りること、人目に触れぬよう戸内でその器に油を注ぐことを話しました。彼女と子どもたちはエリシャの言葉に従ったところ、油は用意した全ての器に満ち、その油を売却することによって借金を支払い、残りの金はその後の生活を支えたのです。何か特別な物を与えて生活を劇的に変えられたのではなく、今ある物を用いられ、人々の注目しない所で奇蹟を行い、必要を満たされました。知られざる一人の預言者でしたが、その小さな家族に神は寄り添われ、その一家の営みを守られたのです。
5月21日 メッセージ要約
- 2017-05-21
- メッセージ2017