「ネヘミヤの改革」ネヘミヤ記13章
城壁の再建のためエルサレムに来たネヘミヤは半年もかからず目的を果たしますが、総督として12年間とどまり、ペルシャ王のもとへ帰りました。その10数年後、王の献酌官を辞して改めてエルサレムの総督として赴任してみると、律法が軽視され信仰共同体として問題が山積していました。?アモン人トビヤの問題:城壁再建に反対し妨害していたトビヤが神殿の内部まで入り込み、大祭司(ユダヤ上層部)と癒着していた。 ?レビ人の問題:祭司階級の腐敗により、ささげ物が正しく分配されず、手当がもらえず生活苦に陥ったレビ人が神殿から出て行き、礼拝奉仕者がいなくなってしまう状態だった。 ?安息日の問題:ユダヤ人と異邦人を区別するものに『安息日を守る』があり、ネヘミヤは異教・異文化から信仰を守るためにこれを重視し、安息日に商いや労働をするのを規制しました。 ?混血者・雑婚の問題:エズラの改革の折、異教の民とは強制的に離婚し、絶縁していたと思われたが、ネヘミヤが帰った時には異国の言葉を話しユダヤの言葉が分からない混血の子ども達がいた。言語の分離は共同体の分離であり、ユダヤの宗教・文化が子ども達に教育されないことを危惧しました。 ?大祭司エリヤシブの問題:トビヤとも親しいエリヤシブは、大祭司の権威と血統により政治的にも影響力が強く、その孫はサマリヤ人と姻戚があり、腐敗の元凶でした。ネヘミヤはエリヤシブの孫を共同体から追放・大祭司の継承権をはく奪という荒療治を行いました。エルサレムの城壁はわずかな歳月で再建できましたが、人々の信仰を守る心の城壁を築くことはネヘミヤの生涯の仕事となったのでした。
11月12日 メッセージ要約
- 2017-11-12
- メッセージ2017