「聖霊の力」使徒行伝2章1?4節
聖霊によって信仰による勇気が与えられ、人生が変えられた弟子にシモン(ペテロ)がいます。シモンは何でも自分の思いを声に出してしまい、隠しだてすることの出来ない人物でした。率直さには好感を持てますが、そのために失敗をしてしまうこともありました。シモンはイエスの弟子として共に旅する中で数々の奇蹟の御業を目撃し、彼自身も体験します。そしてイエスを「あなたは生ける神の御子キリストです」と信仰の告白をします。イエスはそれを喜ばれ「あなたはペテロ(岩)です」と名を与えるのです。ところがその後、イエスが捕らえられ殺されること、よみがえられることを予告すると、師であるイエスに「そんなことが起こるはずありません」といさめ始めたのです。そんな彼に対しイエスは「下がれ。サタン??あなたは神のことを思わないで、人のことを思っている」と叱責します。神の御心を行おうとするイエスを阻み、自分たちの思いの実現に向かおうとしたからです。最後の晩餐の折、ペテロは「私は決してつまずきません」「死ななければならないとしても、私は、あなたを知らないなどとは決して申しません」とイエスに言いますが、危険が迫るとイエスを3度も否みます。鶏の鳴き声を聞いた時イエスの予告を思い出し、自分の弱さ汚さ、罪深さに泣き崩れるのです。これが聖霊のバプテスマを受ける以前のペテロです。肉の弱さを持つ彼は自分が言った言葉の反対のことを行ってしまう愚かさを持ち合わせていたのです。復活のイエスは自信喪失のペテロに「わたしの羊を飼いなさい」と命じられます。つまり信仰の兄弟姉妹たちのお世話をしなさいとペテロに使命を与え、人生の目的を示され、その実現に必要な聖霊を受けることを待ちなさいと命じられます。これまでの自分のままではまた失敗するだろう、もう主を裏切りたくない、主に託された使命を全うしたい、力を得るために神の約束にお頼りしなければ‥と感じていたことでしょう。ペテロのように大きな失敗をして自信をなくしていた人でも、聖霊を受けた信仰者たちは力を受けイエス・キリストを伝える者として変えられ用いられていくのです。
6月9日メッセージ要約
- 2019-06-09
- メッセージ2019