7月21日 メッセージ要約

「なにゆえ神様は?」 士師記16章18?31節
ナジル人は聖別された期間を終えると伸ばしていた髪をそり、お酒を飲むことができましたが、サムソンは生涯ナジル人として過ごしました。暴力的な人間で、カッとなったら何をしでかすか分からないサムソンは、考えられないような並外れた怪力の持ち主でした。乱暴なサムソンの唯一のナジル人としての誇りは、生まれた時からカミソリをあてたことがない長い髪の毛のみでした。士師がさばきつかさの時代、地中海を渡って上陸してきたペリシテ人は40年イスラエルを支配していました。そのペリシテに対し、サムソンは一人で激しく抵抗します。ライオンを素手で倒す破壊力を持ったサムソンでしたが、気に入った女性の涙と執拗なせがみに対して弱いという面もありました。初めにティムナの女性と両親の反対を押し切って婚礼をあげますが、妻となる女性に泣きつかれて答えを教えてしまい、なぞを解き明かした者に晴着を用意しなければならなくなりました。次にガザの女性と交わり寝ていた所を待ち伏せにあい、殺されそうになります。けれども夜中に気づき、町の門とかんぬきの木もろとも引き抜き、ヘブロンへ約50Km運びながら逃げました。そのたびにサムソンは多くのペリシテ人を殺してきましたが、ソレクの谷に住む女性デリラはペリシテ人に買収され、サムソンの怪力の秘密を聞き出すことに成功します。髪の毛をそり落とされ力を失ったサムソンはペリシテに捕らえられ、両眼をえぐられ青銅の足かせをはめられ、ガザの地下牢に入れられてしまいます。どれだけの期間か、サムソンの髪の毛がのびるまで、悔い改めの時間が与えられました。その後ペリシテの領主たちがダゴンの神にいけにえを捧げるために集まった時、余興の笑いものにするためサムソンが引き出されました。その時サムソンは神に祈り力が与えられ、神殿を支える柱を引き抜いたことで3000人以上のペリシテ人が死に、最期に生涯の中でペリシテ人に最も大きな打撃を与えました。サムソンは神との関わりよりも誤った人との関わりを優先してしまい、神からの力を失うという失敗を犯しました。しかし悔い改めたサムソンを神は見捨てることなく、彼の欠陥のある人格で判断されず、信仰を見て用いられたのです。