『ヨセフの決断』マタイによる福音書1章18?25節
神は夢を用いて啓示されることがあります。創世記のヨセフ物語、預言者ダニエルの活躍をご存知でしょうか。彼らは夢の解き明かしの賜物が与えられていました。マリヤの許婚ヨセフも夢の中に御使いが現れ、神の御告げを受けます。その御告げを聞くまでは、夫婦になる前にマリヤが身重になったことを知り、離縁しようとしていました。マリヤのお腹の子どもは自分の子ではないと公にすれば石打ちなどの重罰が課せられますが、婚前に性関係があったと人々に認識されることも正しい人ヨセフにとっては苦味を引き受けることになります。マリヤを密かに去らせようとしていた矢先、彼女が身ごもったのは他の男性によるのではなく、預言者を通して神が言われたインマヌエルと呼ばれる救い主が聖霊によってマリヤの胎に宿ったのだという驚くべき御告げを受けたのです。ヨセフはそれを信じ、人の考えでは受け入れ難いことを受け入れます。これを「信仰の決断」と言います。理性により納得できたからとか、自分の思いや計画、人生の段取りや損得からではなく、神の御旨であるから従う決意をすることを「信仰による」と言います。神は「その子をイエスと名づけなさい」と言われました。イエスはギリシャ名で、イスラエルの言葉でいうとヨシュア=主は救うの意です。イスラエルでは名前は非常に大切にされ、色々な由来や物語があり、その子の生涯を決めてしまうほどです。命名権は父母または家長にあります。マリヤに宿る子の父親は主なる神様なので、神が命名されたのです。神はご自分を信じる者と共におられることを望まれ、御子を通して人々を救おうとされたのです。ヨセフは信仰によってマリヤを妻として迎え入れ、イエスの地上における父となったのです。夢の啓示ではなくても、聖書の御言葉からも神は語りかけられます。示された御言葉や与えられた思いを大切にし、神の御意思か自分から出た思いか吟味してまいりましょう。
12月1日 メッセージ要約
- 2019-12-01
- メッセージ2019