12月15日 メッセージ要約

『羊飼いたちの決断』ルカによる福音書2章8?21節
救い主の誕生を世界で最初に告げられたのは、ユダヤの小さな町ベツレヘムの郊外で羊の番をしている羊飼いたちでした。かつて預言者ミカによってベツレヘムからイスラエルの支配者が出る、それは昔から永遠の定めであると預言されていました。羊飼いたちも心に留めずっと期待していたことでしょう。当時の羊飼いたちは裁判で証言者として認められないなど社会的に地位は低く、安息日を含む宗教行事に参加しにくいため、人として見下されていました。しかしアブラハムを始めダビデなどの偉大な先祖も羊飼いであり、何ら恥じる立場ではないのです。そしてこの地域の羊の多くはエルサレム神殿でいけにえとして捧げられるという目的のある、特別な群れでした。祭司らにはさげすまれていた彼らは「自分たちの罪を全て取り除くあがないとなる神の小羊」を待ちこがれていたのです。彼らが夜、たき火をしながら羊を見守っている時に神の栄光が彼らをおおい、その場にいた全ての者を照らしました。御使いの言葉は抽象的で学がないと分からないような高尚なものではなく「今日、ダビデの町で、民のために救い主が生まれた」と非常に特定された言い方でした。そしてキリストを見つけるための手がかりとして「飼い葉桶に寝かされている赤ちゃん」と教えられます。人口調査のために帰郷した人があふれ返っているベツレヘムですが、家畜のえさ箱で寝かされる子どもなど滅多にいません。神のしるし、とは普通でない事柄、特徴をもった行為や出来事を指す言葉です。羊飼いたちは「そのうちに」ではなく即座に出かけ、くまなく探しまわり、御告げ通りの幼子を「さがしあて」ます。「神の言葉は出来事になる」不思議と感動を体験し、待ち望んだ救い主の誕生を祝い喜べたのは、神の言葉を聞いて素直に従い、行動したからです。