5月10日 メッセージ要約

「主が彼女の心を開かれた」使徒行伝16:13?15
パウロはシラスたちと一緒にトルコ地方を伝道するつもりでしたが、主が行く道を2度おしとどめ、3度目には夢の中でマケドニア人が出て来たので、海を渡りマケドニア(ヨーロッパ)で伝道することを決めました。最初に滞在したピリピという町は、ローマの軍事的衛星都市でした。繁栄した都市でしたがピリピにはユダヤ人会堂がなく、ユダヤ人たちは川岸で祈りをささげていました。そこでユダヤ教に関心を持つルデヤという異邦人の女性と出会います。ルデヤはテアテラ出身の紫布を商う女性実業家でした。当時の紫衣は高価なもので、王侯貴族か大金持ちしか使えない、権威や富の象徴でした。今でいうなら高級ブランドを扱う女社長といったところでしょうか。神を敬う裕福なこの女性はパウロの言葉を心に留め、彼女もその家族全員がバプテスマを受け、彼らを自宅へ招きました。そして鞭うたれ、投獄されたパウロとシラスが釈放されると、ルデヤは再び自宅を開放し、保護しました。パウロたちはその後ギリシャ半島を下り、テサロニケ、アテネ、コリントへと宣教の働きを広げていきました。この使徒たちに、経済的な援助を送り続けたのはピリピ教会でした。マケドニアの伝道は、主の導きによるものでした。その宣教活動を物心両面で支えていたピリピ教会の存在、またルデヤという一人の敬虔な女性の信仰が使徒たちを励まし、なぐさめとなったのです。神の言葉に心を開いたルデヤは、神の働きのために用いられ、彼女も彼女の家族も救われたのです。