7月19日 メッセージ要約

「与えられる神」ダニエル1章
優れた政治家であるバビロンの王ネブカデネザルは、征服した国々から有力な子弟を集め将来バビロンに有益な人材とするために名前を変えさせ教育を施します。食事は王と同じものを与えるという優遇ぶりです。戦勝国が国力の差を見せつけて服従させ、民族のアイデンティティを奪いバビロン化を進めるための計画があったことがうかがえます。しかし食文化はそれぞれの民族や宗教により習慣や嗜好が異なります。ダニエルらは準備される食事からイスラエルの食物規定にかかる肉を取り除くよう願います。困ったのは世話役の宦官の長です。肉を食べずに力を失い若者たちが体調を崩してしまえば、王にどのように取りつくろうとも厳罰は避けられません。そこでダニエルらは10日間だけ野菜中心の食事を試させてもらえるよう頼みました。神からダニエルらに対する慈しみと憐れみを与えられている世話役は、その提案を聞き入れ試してみると若者たちの中でもダニエルたちの方が顔色よく、はつらつとしていました。そこで世話役はダニエルらには王の献立ではなく食物規定にかからない食事を供したのでした。ダニエルらが王の意志に反してでも守ろうとしたのは、過去・現在・未来、人々の歴史を支配しておられる神への信仰です。バビロン化するというネブカデネザルの目的は果たせず、ダニエルたちは神の守りの中で、神の御旨に沿う生活ができたのです。それはこの世の人に軽んじられている「いのちのパン」神の御言葉という食物が、彼らの心身と霊性を健やかに支えたからです。