「わたしの求める願い」サムエル記上1章
ダン族の大移動の時に出て来たミカも(9/26礼拝説教)ベニヤミンの町でひどい目にあったレビ人もエフライムの山地に住んでいましたが、同じくエフライムの山地でサムエルは誕生しました。各々が自分の正しいと思うことをしていた混沌とした時代でした。エルカナという男は2人の妻がいましたが、毎年自分の町からシロに上り、主にいけにえを捧げるのを欠かしたことはありませんでした。信仰的といえる態度と生活をとっていたエルカナですが、2人の妻ハンナとペニンナの確執を取り除くことはできませんでした。アブラハムから始まりヤコブもダビデもソロモンも、複数の妻を持った人は後継争いを避けて通ることはできず、いがみ合いや厄介事が生じ、時には親兄弟で殺し合ったり、主の御心から離れて行ったりしました。女性たちは対立する他の妻をけん制するためにも跡取りの子を産むことが大問題でした。ハンナには一人も子どもがおらず、そのことでペニンナに悩まされており、ひどく悲しみながら主の宮で祈りをささげました。この時、「男子を与えて下さったら、その子は神に仕えさせます」と誓願を立てました。もし願いが聞かれて子どもを授かったとしても、そのたった一人かもしれない子どもを生涯、手元に置かず神様にささげるというのです。はたから見ると「あり得ない」と思われます。しかもまだ与えられてもいない子どもの生き方まで約束するのです。ハンナは祈りの中で奇蹟を行う神様を信じ、既に祈りを聞いて下さったと未来を先取りして、「ありそうにないこと」の中へあえて踏み込んで決断しているのです。それが信仰です。私たちも祈りの内に心の中を主にさらけ出し、信仰によって神への信頼を強め、平安をいただくことができますように。
10月10日 メッセージ要約
- 2021-10-10
- メッセージ2021