11月6日 メッセージ要約

「主は今も生きておられる」列王記下4章8?37節

「主は今も生きておられます」(:30)子を亡くした母が預言者エリシャにすがって言った言葉です。エリシャ物語を読むと、以前もどこかで読んだような奇蹟が行われます。過去と同じ話が繰り返されているのではありません。「主は今も生きておられる」ことを聖書は人々に知らしめているのです。シュネムという町に裕福な夫人がいました。主を恐れる敬虔な彼女は、主の預言者のために休憩所として自宅の一部を用意しました。神の人を敬い、ねぎらうと意外なことが起こり、人生が変えられます。創世記のアブラハム、士師記のマノア夫妻がそうでした。エリシャは夫人の親切に何か報いたいと思い、従者ゲハジに問うと彼女には子がなく、夫も高齢の為、子を持つ望みが無いことを知ります。そこでエリシャは夫人に一年後、男子を産むことを預言します。彼女の反応は「偽り(気休め)を言わないでください」というものでした。奇しくもアブラハムの夫人サラが、男子の誕生を預言された時と同じ反応です。「そうなったらいいね」というその場かぎりのなぐさめとして受けとったところ、妊娠・出産は現実のものとなり預言は成就します。望外の喜びに、戸惑いながらも主に感謝したことでしょう。しかし喜びが大きいほど後に起こる悲しみは大きいものとなりました。その子は健やかに成長していましたが突然、病気で死んだのです。彼女は愛する息子の死を夫に告げることもせず、悲嘆に暮れる間もなく単身エリシャの元へ急ぎ、「私を欺かないで下さいと言ったではありませんか」と訴えます。こんな辛い思いをするくらいなら初めから与えられなければよかった、と悲しみ をぶつけながらも、神の人なら何とかしてくれるという期待と信頼をもっているのです。彼女の懇願に折れて、エリシャは自ら子どものもとへ赴き祈り、子どもは息を吹き返しました。主は今も生きてご自身の栄光を現されるお方です。