「あなたの神はわたしの神」ルツ記1:6?18
ナオミとその家族は飢饉を逃れるためモアブの地へ移住し、息子たちもその地で伴侶を得て暮らしていました。しかしその10年間でナオミは夫と二人の息子を亡くしました。将来への不安と貧しさの中でベツレヘムの飢饉が止んだことを知り、故郷に帰ろうとします。異教の地で悲しい辛い経験をしましたが、それをきっかけに神の祝福の地へ帰ろうとしたことは彼女の今後の人生にとっては有益な判断でした。「苦しみにあったことは、わたしに良い事です。これによってわたしはあなたのおきてを学ぶことができました。」(詩119:71)人生は決断の連続です。何を目的にするのか?優先順位は何か?判断の基準は?選択は容易ではありませんが、いったん決断すれば行動に移すことです。ナオミはベツレヘムへ帰ることに決め、二人の嫁に実家に帰り再婚することを勧めます。ナオミは習慣・習俗・宗教の異なるモアブの地で経験した苦労をベツレヘムの地でモアブ人のルツとオルパにさせたくない。二人の将来を思い説得します。オルパは泣く泣く実家に帰りました。しかしルツはナオミから離れずついて行く決心を翻しましません。「あなたの神はわたしの神です」ナオミのもとに嫁に来てイスラエルの神について聞き、彼女の心に信仰が芽生えたのです。冒険せず安定を望むなら生まれ育ちなじんだモアブの地に残ることを判断するでしょう。しかしルツが大切にしたいと願ったのはイスラエルの神への礼拝、自分の心の安息を主に見出したのでした。ルツとオルパ、それぞれ行くべき道を分けたのは信仰だったのです。「この方に信頼する者は失望させられることがない」(ローマ9:33)家庭で問題が起こった時、仕事がうまくいかない時、地の利に希望をたくすのではなく、何に価値をおくのか、神のご計画に沿った決断ができますように。