「主権と栄光」ダニエル7章
主権とは、他の意思に支配されない統治する力という意味があり、栄光とは一般的には名誉のことを意味し、キリスト教においては神のあらゆる素晴らしい性質のことを意味します。歴史の支配者である神が、創造以前に定められたご計画により、イエス・キリストの死と復活を中心に堕落した罪人を救う、全ての御わざを指して救済史といます。救済という言葉は「解放」と似た意味として、罪という束縛から代価を支払い自由となる「救い」を指しています。つまり聖書でいうと救済とは必ず何か代価を支払わなくてはいけないということを前提としています。罪の結果である死 (ローマ6:23) の代価を、私たちの代わりに支払い、救ってくださるのは天においても地においてもイエス・キリストただ一人です (マタイ20:28)。救済史的視点からダニエルが見た幻の意味と今日における私たちに向けられたメッセージを見てみましょう。ペルシャ、マケドニア、ローマ…国家の盛衰が預言されます。人の世には限りがあるが、永遠なるお方である神が統治される。「人の子のような方が天の雲に乗って来られ、年を経た方のもとに進み、その前に導かれた。この方に、主権と光栄と国が与えられ、……彼に仕えることになった。その主権は永遠の主権で、過ぎ去ることがなく、その国は滅びることがない。」(13.14)つまり、ダニエルは紀元前500年からの2500年以上の歴史を見せられ、神の支配と裁きを告げられるのです。獰猛な獣のような国々の略奪や殺戮に恐怖することがあろうとも、イエスが裁きの座に着かれ、人の子は教会のかしらとなり、羊を獣から守る羊飼いのように信仰者を助けて下さるのです。私たちは終末の危機に一喜一憂するのではなく、全てを俯瞰しておられる羊飼いの声に聞き従い、まだ神の守りの囲いに入っていない人々も導かれるよう祈りましょう。
8月13日 メッセージ要約
- 2023-08-13
- メッセージ2023