『アブラハムの死』 創世記25章
アブラハムはサラを葬った後、再び妻をめとり晩年に6人の子供を授かりました。彼はその子供たちにもそれぞれに財産を分与し、イサクから遠ざけて相続争いが起こらないように配慮しました。そして神の祝福の継承者として、霊的な財産も彼に属する全てをイサクに与えました。アブラハムにとって子どもはみな等しく大切な存在でしたが、自分の死後に混乱がないよう父親として出来る限りのことをしました。死は私たちから全ての意志も行為も奪い去ってしまうと思うと、空しさや寂しさに襲われます。死を前にして人は無力ですが、神と共に誠実に歩む人生の中で、人の思いを越えて神の業があらわされるのです。アブラハムの亡骸はイサクとイシマエルが共に葬り、決裂していた家族を神は回復して下さいました。これまで信仰の父アブラハムの生涯を見てまいりましたが、彼も欠点が無かったわけではありませんでした。しかし神の約束に立ち続けることで祝福の担い手として用いられ、平安な死を迎えることができたのです。
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