「心の目が開かれて」ルカ24:13〜35
2人の者がエルサレムからエマオへ向かっていました。彼らはイエスに望みを託していましたが、その期待は十字架という悲惨な刑によって砕かれました。しかしマグダラのマリヤ達の「イエスはよみがえられた」と証言を耳にし、どういうことか論じながら歩いていたところ旅人(イエス)が話しかけてきました。二人は心の目が覆われていてそれがイエスだと気づきません。旅人は彼らに厳しい言葉を投げかけます「愚かな人よ」「心の鈍い者よ」。イエスを預言者として認め、尊敬していた先生を喪失した彼らに対する優しい慰めの言葉ではありません。厳しい言葉は彼らの恐れや戸惑い、不安や不満といった真理を見えなくする心の覆いを払うものでした。旅人は聖書全体からキリストについての事柄を解き明かしました。2人はすでに知識としてその聖書箇所を知っていたかもしれません。しかし理解出来ていなかった真理、思いもよらない真実が明らかにされていく中で、心が燃やされる経験をするのです。悲しい出来事や理不尽に怒り打ち震えるような出来事は私たちの心を覆ってしまいます。私たちの心の目を誰かが開いて引き上げてくださらなければ、その状況に留まって自分の世界に閉じこもってしまうことでしょう。心の目が開かれた時、悲しみの時も苦難の時もずっとイエスは一緒にいて下さっていたことに気づきます。共に同じ道を歩み、真理を明らかにしてくださるお方がイエスだと知るのは多くは後になってからなのです。
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