「世の光」ヨハネ8章12節
仮庵の祭りは水のお祭りでしたが「光」のお祭りでもありました。出エジプトでイスラエルを導いた火の柱を想起させる黄金の燭台が、神殿とエルサレムの市街を照らしたのです。イスラエルの民を奴隷と苦役から、荒野の40年を経て約束の地に導いた神の恵みを記念する祭り。その祭りの終盤で「わたしが世の光である」とイエスは宣言されたのです。この世界の始まりは秩序のない混沌とした状態から「光よ、あれ」と神が言われ、天地が創られました。イエスは世の初めから神と共におられ、人の邪悪な心や不道徳や私達を取り囲む罪を照らし、霊的な闇から死を打ち破る真の光です。「闇はこれに勝つことはできなかった」人の本質的課題である罪と死という問題、闇の中に、いのちであり希望であり未来である光としてキリストはおられるのです。ヨハネの黙示録では、神の都には太陽も月もないと書かれています。永遠なるお方は私達を照らし続け、私達はキリストの光をいただきながら歩むことができるのです。ヨハネ9章では生まれながら目の見えない人がイエスにいやされた奇蹟が記されています。彼の目が開かれたことによって、多くの人の声が聞こえます。それらの声は自分につらく当たり、人の罪を責め立てるといった、人々の心の闇が垣間見えるものでした。偽りの声の中にあって、イエスの声は真実を語られ、目の開かれた人は羊が羊飼いの声を聞き分けるように、イエスの語られる言葉に光を見出しました。信仰とは神の言葉に心をふるわせ共鳴し、神の声に心から応答することです。先行きの見えない世界、闇の中にあっても、真の光から目を離さず、神の声に従って歩みましょう。
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