「主の霊が激しく彼に」士師記14章
士師記にはユニークな人物がたくさん登場しますが中でも破天荒な人物がサムソンです。彼がおるところペリシテとのトラブルがあり、凄惨な出来事があるという人物です。彼の両親は御使いによって生まれてくる子のお告げを聞き、ナジル人(酒を飲まず、髪にかみそりをあてず、死体や汚れたものに触れない)として育てられました。しかし彼は宴を催したり、死体に触れることにも頓着せず、あろうことか敵であるペリシテ人の女性を嫁にと父母に相談します。異なる宗教や習慣・習俗が入ってイスラエルが罪を犯さないように、聖さから守るため、異邦人との結婚は戒められています。(※信仰によってイスラエル共同体に入れる道はあった)(※例外として過去、異邦人と結婚した人物にエジプトの宰相ヨセフ、出エジプトの指導者モーセがいる。)なぜ神はこのような人物にイスラエルを託されたのでしょうか?サムソンの母親の前に現れた御使いは「この子はイスラエルをペリシテの手から救い始める」と言われ、成長すると「主の霊はサムソンを奮い立たせ始め」、ペリシテの娘との婚礼の時に「主の霊が激しく彼をおおい(彼に降り)」とあります。私たちには不可解・理不尽と思えるような出来事でも、救済史的歴史観から見ると神のご計画に用いられていることがあるのです。なぜ神は、こんな私を愛してくださったのか。イエス・キリストの十字架の愛は、不可解の最たるものではないでしょうか。
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