『神 我らと共にいます』マタイ1章18〜25節
旧約聖書の創世記では、神の息吹によって人間が誕生しました。イエス・キリストは聖霊によって誕生しました。マタイによる福音書では、イエスの系図の次に地上の母マリヤと父ヨセフのことを記しています。救い主である方の両親となる彼らに共通するのは、御言葉に対する敬虔な態度です。ヨセフは婚約者が結婚前に身ごもったことを知り、婚約解消という法的手続きを考えますが、夢に主の使いが現れマリヤの胎の子は聖霊によるのであると伝えられると、それを信じマリヤを妻として迎えました。筆者マタイはイザヤ書から救い主の誕生の預言が成就したと読み解いています。700年前にイザヤが預言した「おとめが身ごもって男の子を産む、その名はインマヌエル(神 我らと共に の意味)」は、イエス(ヘブル語で主は救い の意味)のことを指していました。人間の力では決して解決できない罪から救うために、神の御業によりこのお方が誕生されたのです。自分自身の内に罪を認め悲しむ人に、「どんなに汚くても哀れな姿であってもあなたを救う、私はあなたと共にいる」と言ってくださるインマヌエルの君は、信じる者の心に誕生して下さったのです。
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