「イエスの戒め」ヨハネ15:7〜17
イエスの戒め「互いに愛し合いなさい」この命令は「ぶどうの木」の譬えの文脈で語られますが、ぶどうの木の枝である信じる者たちが、キリストと繋がり良い果実を実らせるための命令です。古代イスラエルのぶどう畑の多くは棚を作らず、枝は地を這うものでした。健康な枝は更に良い果実ができるように剪定され、間引きします。枝が土にまみれたら虫も付き、病気になり弱る枝も出てきます。ぶどう畑の農夫は弱った枝を持ち上げ水で洗い、虫を取り除きます。雑草を取り払い、きれいに手入れします。羊飼いが羊を世話するように、ぶどう畑の農夫は良い果実が実るようにぶどうの世話をします。父なる神は健康な枝を刈り込み、良い実を結ぶよう訓練されると同時に、弱っている枝を持ち上げ回復を図り、実を結ばれるよう配慮して下さるのです。私達は2つの戒め(神を愛せよ、自身を愛するように隣人を愛せよ)と、3つの愛(神への愛、自身への愛、隣人への愛)に生きることに困難を覚えることがあります。愛することの反対は憎しみではなく無関心です。人が孤独をより感じる時は、人々の中にいても関わりを持つことが出来ない時です。相手に関心を持つ、知ろうとする、理解しようとする。それは愛することの第一歩ではないでしょうか。イエスは「わたしの戒めを守ろうとするあなたがたは友だ」と話されました。私達の弱さや汚さ、罪深さを十分に知り理解したうえで「友」と呼んで下さるのです。信じる者は自分の決断によってイエスを信じたのではなく、イエスに選ばれて信仰が与えられたのです。それは信仰者が福音を伝え、実を結び、その実がいつまでも残るためでした。「愛の戒め」を守ることは、私達にとっては恵みなのです。
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