「恵みを与え、憐れまれる」詩篇145篇
「主は全てのものに恵みがあり、そのあわれみは全てのみわざの上にあります」「天の父は悪い者の上にも、良い者の上にも太陽をのぼらせ、正しい者にも正しくない者にも雨を降らして下さる」。この箇所では「すべての」「よろず」「ことごとく」という言葉が13回出てきます。十字架の罪の赦しと永遠のいのち、という主の恵みが「全ての人に」注がれると言うのです。その中には「あの人が?」と思うような人ももれなく入っており、「あんな国が?」と思うような国も含まれているのです。しかし「あんな罪深い人が?」と他人の罪について、誰も責められる立場にはいないのです。ヨハネの福音書8章で、姦淫の女を罪に定めて石打にするかどうかイエスに迫った時、イエスは「あなたがたの内で罪のない者が、最初に石を投げなさい」と答えました。人を裁くことができるのは唯一人、神のみです。罪を犯さない正しい人は世にいない、と聖書に書いています。人は失敗します。人の心は移ろいやすく、すぐ変わります。人に期待しても裏切られるばかりです。しかし神は永遠に変わることのないお方です。人にはできないことも神にはできるから希望があるのです。誰を信じることができるでしょうか、全てを造られた主なる神だけです。ガラテヤ人への手紙に「気をつけるがよい。もし互いにかみ合い、食い合っているなら、あなたがたは互いに滅ぼされてしまうだろう。わたしは命じる、御霊によって歩きなさい。そうすれば、決して肉の欲を満たすことはない」(5:15−16)とあります。人に認められたいという承認欲求や、人を支配し自分が優位に立とうとするのでは決して満たされることはない、主が愛されたように、主の愛にならって互いに愛し合うことが御心にかなう生き方であり、自分も満たされる道である、なぜなら愛は律法を全うするからです。
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